先日、ホテルのネット予約する人にとって大きなニュースが発表されました。予約サイトの一休がyahooに買収されるとのこと。

ヤフー株式会社による当社株券等に対する公開買付けに関する意見表明及び資本業務提携のお知らせ(pdfファイル 一休発表 2015/12/15)


広告

報道内容から

ヤフー 宿泊予約サイト大手「一休」を買収 – 通販新聞

報道内容を見てみると、森社長さんは事業の方向性でヤフーとパートナーを組むことで、今後大きく成長できると判断したことと、創業後の出口を探していたのかなと思います。

ヤフーは一休に対し12月16日から来年2月3日までTOBを実施。1株当たり3433円で買い付ける。TOB完了時点で一休は上場廃止となる。

今回の買収は一休の創業者の森社長が「人に時があるように会社にも時がある。(私がこれまで通り、経営しても)まだまだ業績は伸ばせるが、より飛躍させるにはよりよいパートナーが必要だと判断した」(森社長)として、8月に全保有株式の売却を決断し、売却先を選定する中で業務提携関係にあったヤフーに買収を打診。ヤフーが応じたものだという。

TOB成立後、森社長は来年2月10日付で一休の社長を退任、後任には榊淳副社長が就任する。なお、ヤフーの宮坂社長は一休の会長に就任予定。

ヤフーは一休買収後もこれまで通り、同社の宿泊予約サイト「一休.com」の運営を行い、ブランドを維持していく方針。今後、ヤフーのポータルサイトからの送客を行うほか、ヤフーのビックデータを活用して一休の見込み客に対して利用を促す試みの実施。また、1000万人超の有料会員「ヤフープレミアム会員」への一休の利用促進策を展開する意向で「ここ数年のうちに流通総額1000億円、売上高は100億円を目指す」(一休の榊次期社長)としている。また、ヤフーが展開中のネット宿泊予約「Yahoo!トラベル」やネット飲食店予約「Yahoo!予約飲食店」の流通額も相乗効果で拡大させたい狙い。

ヤフー、ホテル予約「一休」を約1000億円で買収へ–ブランドは維持 – CNET Japan

一休の創業者で代表取締役社長である森正文氏は2016年2月10日に退任し、他の役職には就かない予定。森氏は同日の記者会見で、「豊富な人材がいて知名度のあるヤフーと組むことで、一休が伸びていくと判断した。(ヤフーとの)交渉の過程で、信頼して後を託せると思った。非常にWin-Winになるような素晴らしい形での契約だと思っている」と語った。森氏の後任には、一休の現取締役副社長の榊淳氏が就任する。

一休を離れることになる森氏について、宮坂氏は「個人の考えもあると思うので(引き止められない)。今後は、オフィシャルな形ではないが、サポートをしてくださる“約束”はしている」と明かした。また、新たに代表取締役社長に就任する榊氏に対して「これまでの一休の躍進を支えているもう一人の立役者が榊さん。一緒に話すなかで確信した」と期待を寄せている。

一休のヤフーグループ加入後の売り上げ目標を聞かれた榊氏は、個人的な見解として、「ここ数年のあいだに、100億円弱までは伸ばしたい」と語った。

ホテル予約におけるyahooトラベルと一休の位置づけ

日本におけるホテル予約サイトの状況を考えると、楽天トラベルとじゃらんの2強。さらに、JTB(るるぶ)、近畿日本ツーリストが最近存在感を急速に増しているという印象があります。

一休の強みは何と言っても高級ホテル。東京駅周辺高級ホテルを見ると分かりますが、楽天、じゃらんでは予約できないホテルもきっちり網羅されています。

yahooトラベルは、ホテル予約サイトの分野において、正直ほかの会社の後塵を拝している感は否めませんでした。基本、JTBとるるぶ、一休のプランを紹介するという感じだったので、直接本家から予約するという人も少なくないと思います。ただ、Tポイントを貯めている人はおすすめですし、今後あらたな展開(例:ヤフートラベルで予約するメリットが増えるかも)で期待しているところもありました。

上記報道内容によると、yahooのビッグデータから一休に顧客を誘導することを一つの柱に考えているようですね。今まで純粋に一休を利用していたユーザーのメリットや使い勝手をどのくらい残したり、発展させたりしていくのかが大きなカギになりそうです。